Detail
つくるよろこびと食べるよろこび――。
食材と道具への尽きぬ愛情を綴った台所エッセイ。
土鍋でつややかに炊きあがったご飯のありがたみ、かき混ぜる両手が決め手の韓国料理の味わい。夜のしじまに、甘やかに漂う出来たてのジャムの香り……。
つくるよろこびと食べるよろこび、どちらも大切にできる場所。それが台所。そこでは、いつだって新しい発見と笑顔が満ちている。食材と調理道具への愛情を細やかに描き、私たちの日々の暮らしを潤す、台所をめぐる17のエッセイ。
【目次】
I 台所でかんがえる
こんなものを食べてきた
〔口絵〕
こんなものを食べてきた
わたしのだし取り物語
飲みたい気分
夏はやっぱりカレーです
ぴしり、塩かげん
今日は何も食べたくない
炭を熾す
漆と別れる、出合う
飲みたい気分
夜中にジャムを煮る
II 鍋のなかをのぞく
わたしのだし取り物語
ぴしり、塩かげん
おいしいごはんが炊きたい
手でつくる――韓国の味
手でつくる――うちの味
旅日記・韓国のごはん
III わたしの季節の味
お茶にしましょ
夏はやっぱりカレーです
麺をつるつるっ
蒸しもの名人になりたい
炭を熾す
IV いっしょでも、ひとりでも
今日は何も食べたくない
ひとりで食べる、誰かと食べる
料理説明&レシピ
本書に登場した道具・店舗の問い合わせ先
解説:五感の閉じ方・開き方 梨木香歩
平松洋子
1958(昭和33)年、倉敷市生れ。東京女子大学卒業。エッセイスト。世界各地に取材し、食文化と暮らしをテーマに執筆している。著書に『夜中にジャムを煮る』『平松洋子の台所』『おいしい日常』『買物71番勝負』『買えない味』(Bunkamura ドゥマゴ文学賞受賞)、『おもたせ暦』『よい香りのする皿』『おんなのひとりごはん』『焼き餃子と名画座』『サンドウィッチは銀座で』『韓国むかしの味』『野蛮な読書』(講談社エッセイ賞受賞)、『なつかしいひと』『洋子さんの本棚』(小川洋子との共著)、『日本のすごい味 おいしさは進化する』『日本のすごい味 土地の記憶を食べる』ほか多数。